おはようございます。悠々漢方です。
昨日は、夏に減った気の不足が今ごろ表に出てくるというおはなしをしました。ただ、なかには「眠れてはいるのに、朝からもう疲れている」という方もいらっしゃるでしょう。今朝は、休んでも回復しきらないときに、体で何が足りていないのかを見ていきます。
【今朝の1問】
しっかり眠ったはずなのに、起きた時点でもうだるい。顔色もさえず、気力がわかない。東洋医学では、こうしたとき、気に加えて何が足りなくなっていると考えるでしょう?
1. 全身をうるおし養う「血(けつ)」も、いっしょに不足している
2. 気だけが足りず、ほかの要素はすべて満ちている
3. 体に余分な熱がこもりすぎている
(少し考えてみてくださいね。答えは下にあります)
【答えと解説】
正解は「1. 全身をうるおし養う『血(けつ)』も、いっしょに不足している」です。
東洋医学では、気と血はいつも二人一組で働くと考えます。気が体を動かす力だとすれば、血は体を養い、うるおす材料です。そして気には血を巡らせる役目があり、血には気を宿す器としての役目がある。ですから片方が長く不足すれば、もう片方もやがて痩せていきます。夏じゅう気を使い続けた体は、いつのまにか血のほうも目減りしている──これを気血両虚(きけつりょうきょ)と呼びます。眠っても回復しない、顔色がさえない、髪や肌に元気がない、気力がわかない。どれも、この状態でよく聞かれる声です。
畑にたとえてみましょう。気が足りないのは、耕す人手が足りない状態です。一方、血が足りないのは、土そのものが痩せている状態。人手だけを増やしても、痩せた土からは作物は育ちません。眠るという行為は、いわば畑を休ませること。休ませるだけで土が肥えるなら簡単ですが、実際には、養分を入れてあげる必要があるのですね。休んでも回復しないと感じるときは、休みが足りないのではなく、材料が足りていないのだと考えてみてください。
この気と血の両方を、じっくり時間をかけて補っていく処方に人参養栄湯(にんじんようえいとう)があります。名前のとおり、体を養い栄えさせるという意味を持つ一剤で、長く続く疲れやすさ、顔色のさえなさ、病後や夏の消耗のあとの立て直しなどに用いられてきました。即効で元気にするというより、痩せた土に少しずつ養分を戻していくような、穏やかで時間のかかる補い方をする処方です。
今日できる簡単な養生として、今日は色の濃い食材を一つ、食卓に足してみましょう。黒ごま、なつめ、レバー、赤身の魚、ほうれん草。血を養う食材は、昔から色の濃いものに多いといわれます。ひとさじの黒ごまからで、じゅうぶんです。
📖 さらに深く学びたい方へ
今朝の「気と血をいっしょに補う」について、こちらの記事もあわせてご覧ください。
・悠々漢方note記事:人参養栄湯(にんじんようえいとう)
URL:https://note.com/yuyukampo/n/nb5c971749af4
あなたの毎日が、少しでも元気で快適なものになりますように。また明日の朝、ここでお会いしましょう。

