おはようございます。悠々漢方です。
昨日は、休んでも回復しないときは材料が足りていない、というおはなしをしました。今朝は、この時期ならではのもう一つの負担についてです。明け方は肌寒いのに、昼にはまた真夏。一日のうちで大きく振れる気温に、体が追いつかない季節ですね。
【今朝の1問】
朝晩の涼しさと日中の暑さの落差が大きくなると、体がだるく、頭が重く、なんとなくすっきりしない日が続きます。東洋医学では、体のどのあたりで不調が起きていると考えるでしょう?
1. 体の表面と内側の「境目」で、調整が追いつかなくなっている
2. 体の表面だけが冷え、内側にはまったく影響しない
3. 内側だけが弱り、表面とは関係なく起こる
(少し考えてみてくださいね。答えは下にあります)
【答えと解説】
正解は「1. 体の表面と内側の『境目』で、調整が追いつかなくなっている」です。
東洋医学では、体を外から守る領域を表、内臓のある奥の領域を裏と呼び、そのあいだにある調整の場を半表半裏(はんぴょうはんり)といいます。ここは、外の気候と体の内側とのやりとりを取りしきる、いわば税関のような場所です。外が暑ければ汗を出して熱を逃がし、冷えれば毛穴を閉じて守る。ふだんは黙々と働いてくれていますが、一日のうちに何度も寒暖が入れ替わると、この切りかえが追いつかなくなります。だるい、頭が重い、食欲が落ちる、寒気と火照りが交互にくる。どれも、境目での調整が渋滞しているときのサインです。
一日に何度も出入りの多い、小さな門を思い浮かべてみてください。朝は防寒具を持った人が並び、昼は薄着の人が押し寄せる。門番がひとりでは、さばききれずに列ができてしまいますね。夏の疲れで気が減っている今の体は、まさにその門番が寝不足のような状態です。だからこの時期の不調は、根性の問題ではなく、単純に調整の手が足りていないだけなのです。
この境目の渋滞を整える処方に、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)があります。体の表を調える働きと、半表半裏の滞りをさばく働きを、ひとつに合わせた構成を持つ一剤です。寒暖差でだるい、みぞおちのあたりが張って食欲が落ちる、かぜのひきはじめが長引くといった、境目でもたついている状態に古くから用いられてきました。
今日できる簡単な養生として、今日は薄手の羽織るものを一枚、かばんに入れて出かけましょう。門番の仕事を減らす方法は、外の落差そのものを小さくしてあげること。首の後ろが冷えないようにするだけでも、体はずいぶん楽になります。
📖 さらに深く学びたい方へ
今朝の「寒暖差と体の境目」について、こちらの記事もあわせてご覧ください。
・悠々漢方note記事:柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
URL:https://note.com/yuyukampo/n/n42550cff90b6
あなたの毎日が、少しでも元気で快適なものになりますように。また明日の朝、ここでお会いしましょう。

